エターナル・サンシャイン
ミシェル・ゴンドリー監督。主演、ジム・キャリー。
彼女、クレメンタインと喧嘩したジョエルは、プレゼントを持って彼女の働く本屋へ向かうが、そこでの彼女は異様にそっけない。やがて、彼女が自分についての記憶を消したことを知り、落ち込んだジョエルは、自身も彼女についての記憶を消すことを決意。その最中、彼女との記憶がフラッシュバックする中で、次第に心変わりしたジョエルは、思い出を守るため、夢の中で奮闘する。一方、眠っているジョエルの周りでも別の物語が進行していく。。。
というのが簡単なあらすじ。
感想としては、
とにかく脚本が練られている。
時間経過を髪の色で表現するというのはただただ感心してしまったし、あと、記憶を中心に進行していくため、何でもあり。次々と新たな情報が飛び込んでくるため、一瞬たりとも見逃せない。そこまで長い作品ではなかったが、頭をそれなりに使ったため疲れた。(その点、あと1センチの恋は観てて楽だったなあ。。。笑)
それに加え、監督の癖のある映像演出が続くため、疲れは倍増だったのかも。
こんな感じで、初見では話を追うので精一杯だった。
ところどころでおしゃれなセリフもあった気がするので、忘れた頃にまた観直そう。
流石はアカデミー賞の脚本賞の受賞作。この歴代の受賞作を順番に見ていってもいいかもなあ。
今回はこの辺で。TSUTAYAではラブストーリーの棚に置いてあったけど、ラブストーリーを観たいと思っている人には少しばかりヘビーな作品じゃないだろうか。
あと。
もう1つの物語の登場人物は揃いも揃ってゲスかったなあ。。。笑
あと1センチの恋
クリスチャン・ディッター監督。主演、リリー・コリンズ。
幼馴染のロージーと、アレックスは互いに好意を抱いていながら、あと一歩踏み込めなかったり、タイミングが悪かったりで、思いを伝えることが時だけが過ぎていく。。。ってことでこのタイトルなのかな?
観た感想としては。。。
全く分からない。
話がいきなり飛んだり、根拠や動機に欠けるシーンが多くて、なんでなんで?って思っているうちに終わってしまった。
これ、女の子は共感できるの?感動するの?
ロージーにおもいっきり感情移入させて、「ロージーの恋はどうしてこうも邪魔されるの?かわいそう!」と思わせることが目的なのかなあというシーンは冒頭に見られたけど。。。笑
もうこんなもんでいいや。評価はお察しってことで。
アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜
リチャード・カーティス監督。主演、ドーナル・グリーソン。
主人公のティムは21歳のある日、父から一族の男にはタイムトラベルの能力があると知らされる。
その能力を使って彼女を手に入れようとするティムは、弁護士を目指して出てきたロンドンで、メアリーと出会う。
メアリーに一目惚れし、電話番号を手に入れることに成功するも、あるタイムトラベルにより、メアリーと出会っていた事実が消えてしまう。
ティムは、もう一度メアリーと出会うため、タイムトラベルを駆使していく。。。
というのが簡単なあらすじ。日本でいう「時かけ」のような、タイムリープもの。
この作品を観て感じたことは、この1つに尽きる。
過去が未来を変えるのではなく、今が未来を創っていくのだということ。
ダメだったから、今度は上手くできるようにやり直すのではなく、今、この時を全力で楽しむことが重要なのだと。
という文章をレビューで書いた人が果たして何人いるのだろうか笑。だっさ。
話を戻す。
この作品で面白いなと思ったのは、主人公のティムがタイムトラベルという超チート能力を持ちながら、結局普通の人でしかなかったというところ。
メアリーと出会った以外は、結局ほぼ自力ですもんね。タイムトラベルがなんらいい結果をもたらしてない。
こうやって、普通の人が毎日をあがく姿を見ると、自分ももうちょっと頑張らんとなあと思わされる。。。
2回目はもっと面白くやれる、ということなので、細かいセリフ回しなど注目しながら、また近い内に観直したい作品。これも使いまわしのレビューくせえ。
てことで、キットカットをもう1回見るために観ることにします。あんな妹欲しいわ。
愛の渦
ラブシーンのある映画を何本か観なければならなくなって、←どういう状況だよ。
どうせならぶっ飛んだの観るかと思い。鑑賞。
感想としては、まず、
思ってたラブシーンと違う。。。
服は着てないけど、観たかったそういうシーンは少なめ。
服は着てなかったけど。
じゃあどういう作品だったかというと、超良く言ってしまえば、人間ドラマ。
ぶっちゃけ、しょうもない人間関係を見せられていただけ。
冒頭はほぼ全員がかっこつけてる。ド変態のくせに。
時が進むにつれ、それぞれが「本当の自分」をさらけ出すようになる。
普段まとっているものを全て取っ払って、人が本来持ち合わせているものを、本能、欲望のままにさらけ出す。なんて美しいのだろう。。。
なわけない。
こいつらの本質なんてそんなに美しいものではない。
どいつもこいつも誰かを見下して、自分の優位性をどこかに見出さないと気が済まない。
まあそんなもんですよ。人間なんて。
いっつも誰かと比べて、社会での自分も、心の奥底に眠らせている本性も、誰かに認めてもらいたい。自分は見下しているくせに。
それが発覚してもう雰囲気は最悪。やるどころじゃない。
で、時生&信江ちゃんカップルが参戦してきたり色々あって朝に。
朝日の射す中で「俺ら何してたんだろう。。。」みたいな賢者モードに。
着飾った彼らは、結局これからも醜さを抱えたまま生きていくのだろう。
でも、このような醜さを抱えて生きている人なんてごまんといる。
つまりは、こんなサークルに来ちゃうド変態でも、普通の人でしかない。何ら特別な存在でもない。
そんな中で、少しでもみっともない自分を出せた人が成長できるのかもしれないですね。あの童貞みたいに。結局彼最後まであの4人組に見下されてましたけど。
そして、最後。まさか!?と思わせるシーンがありましたが、そんなことはなかったですね。てか、普通に友達と談笑しているシーン超怖え。
という訳で、普段絶対見れないけれど、かと言って、そんなに見たいわけではない、そんなものをひたすら見せられた。そんな作品でした。観たことは全く後悔してないけれど、もう1回観ることはきっとないでしょう。
レビューが伸びないのも納得。5点を付けようとはとても思わないけど、生理的に無理って人は1点付けるだろうし。
観ているこっちも賢者モードになりました。あと、18禁なので、店員さんに場所聞くとき少し恥ずかしかったです。
海街diary
だいぶ前に見たやつだから簡潔に。
父の死をきっかけに3姉妹と異母姉妹のすずが同居を始めるってストーリー。
それだけ。ただそれだけ。
姉妹はそれぞれが生きていれば抱えるであろう悩みを抱えていて、とんでもなく苦悩しているわけではない。大どんでん返しもない。
ただ淡々と2時間経っていく。
と書くと、すっごく退屈にしか思えないが、全くもってそんなことはない。
僕にとって、創作作品で最も重要視してるのは、いかに人物がないがしろにされずに、丁寧に描かれているかということで、その点においては満足すぎるくらいに、4姉妹の人間くささが描かれていた。
だからこそ、一挙手一投足、すべての行動が観ている側にとって納得できるもので、あまりにもすんなり受け入れることができるために、あっという間に時間が経ってしまった。普通の4姉妹の生活、まるで見てはいけないものをのぞいているような感覚。
普通に始まって普通に終わるために、普通にこれからも生活が続いていくんだろうなあ、もうちょっとみてみたいなあという、むしろもうちょっと見ていたいような物足りなさすらあるくらい。
さすがドキュメンタリー出身監督。
余談だが、広瀬すずには直前までセリフが教えられていなかったとのこと。有名な話だけど。
下手に役を意識させないという目的だったんだろうけど、この演出がばっちりハマってましたね。でもって、それをカバーしきった3姉妹の演技は流石過ぎる。
世界から猫が消えたなら
永井聡監督。主演、佐藤健。
レビューの星もそんなに良くなかったので、そこまで期待はせずに鑑賞。
(「2016年最も泣ける」とか胡散臭え!!どーせ死をテーマにしたお涙頂戴だろ?くっだらねえ!!とちょっと思ってたのはここだけの話。)
そんなひねくれた考えで見ていたため、猫を消そうと宣告されるまでは、実はそこまで印象に残っていない。
CM出身の監督だから1つ1つの画は丁寧だなあと思ったくらい。
しかし、そこは名脚本家、岡田惠和。ここから一気に引き込まれる。
それまではいわゆる死をテーマにした作品だろうなという印象だったのが、一転、人の存在という、逆に生をテーマとした作品のように感じられた。
人1人の存在が消えるということは、世界から単に人を1人なくすということではない。それは、人という存在は、周囲の人からの思いで形作られているもので、人が1人いなくなるということは、その人が思っていた人の存在をゆがめると同時に、その人を思いやっていた人の存在をも別物にしてしまうから。
社会に生きる人間は、誰1人として1人で存在しているわけではない、というような、強烈な生を思い知らされた。
この生は、監督が演出した1つ1つの画との相互作用でますます強烈なものとなっていく。
「2016年最も泣ける」というコピーはちょっと勿体ないなあと思うが、トップクリエイターが集結して作られた作品という紹介は本当。
原作ファンからの評判が特によろしくないようだが、映画としては、主人公を中心に、十分人を描き切れていた作品ではないでしょうか。
ハート・ロッカー
キャスリン・ビグロー監督。主演、ジェレミー・レナー。
「アバター」とアカデミー賞を競い、元夫婦対決なんて話題になった作品。
で、結果、作品賞を受賞したのがこのハート・ロッカー。
にも関わらず、アバターと比べて、日本では話題になってない気が。
yahoo映画のレビューを見ても、約3.5点とイマイチ。
1点のレビューもかなり多かった。
このように、世間での評判は良いわけではないのかなという印象。
個人の感想としても、大体似たような感じ。点数をつけるとしたら、3.5点。
その大きな理由としては、とにかくリアルすぎる。生々しい。
終了まであと〇〇日という説明だけでシーンが切り替わり、とにかく淡々としている。
なので、淡々としていながら、スピーディで、話を追っていくのが大変だった。実際、レビューを見て補完したシーンもいくらかある。
だが、それがむしろリアルなのである。
淡々と人が死んでいく。そこに人間性などなく、ただ淡々と。
そんなシーンが連続して、スピーディに流れていくのが、戦場に生きる人にとっての日常なのかもしれない。
その繰り返しであっという間に2時間。
その後、任務終了した彼らは、家族の待つアメリカへと帰るわけだが。。。
ここからラストにかけてが何ともやるせない。
ネタバレしすぎるので詳しくは書けないけど。
といった感じ。
戦場でのリアルを描いた作品としては相当に優秀なのかもしれない。
だけど、娯楽として観る映画としては。。。
絶対オススメ出来ないなあ。。。
ぐったり疲れるし、そこに爽快感や感動など微塵もないけどいいですか?
って言うかな。感想聞かれたら。