ビューティフル・マインド

ロン・ハワード監督。主演、ラッセル・クロウ

ナッシュ均衡で有名な、ジョン・ナッシュの半生を描いた作品。

プリンストン大学院の学生であるジョンは、天才的な頭脳を持ちながらも、同時にとんでもない変わり者としても知られ、授業に出席せずに、人との関わりもなく、研究に没頭する。

やがてジョンはそれまでの経済学をひっくり返すほどの理論を発表し、志望していたウィーラ―研究所に就職。

その頭脳を見込まれ、政府の人物と名乗るパーチャーという男から、ソ連の暗号解読を依頼される。

超国家機密クラスの依頼にかかるプレッシャーは、次第に彼の精神を蝕んでいく。。。

といったお話。

だが、これはあくまで序盤。

これだけだと、サスペンスのような、緊迫感のある映画のように感じるが、中盤、そして終盤と、まるで違った雰囲気となってくる。

最後なんかもう完全にヒューマンドラマ。

出来るだけ、中盤のネタバレを避けて書きたいのだが、そうすると、終盤についてもほとんど書くことが出来ないので、内容についてはこの辺で。

少しだけ言っておくと、あれだけ理論を強調していた序盤からは考えられないくらいに、「見えないもの」に頼ることとなる急展開が待っているということ。

かなり抽象的だけど。

内容についてはこのくらいだとしても、1つ言っておかなければならないことがある。

それは

ラッセル・クロウ演技上手すぎるでしょ。。。

レ・ミゼラブルのジャベールがそこまでフィットしていなかったイメージが強いので、ここまでとは知りませんでした。今度グラディエーターも観なきゃ。

統合失調症とわかってからの狂気、滑稽さ、などは引き込まれるものがある。

めっちゃ怖かった。

さらに、1人で学生から老人まで演じてしまったんだから、もう、非の打ちどころがない。

人は年を取ったら老けるんです。

見た目だって当然、若いころのようにはいかないんですよ?

(誰に言ってるんだか知らんけど。)

奥さん役のジェニファー・コネリーもお見事。

この2人の演技を観るためだけに、この映画を観てもいいというくらい。

数学とか難しいのはちょっと。。。という人にもぜひ観てもらいたい、ヒューマンドラマとして良い作品でした。