海街diary

是枝裕和監督。主演、広瀬すず

だいぶ前に見たやつだから簡潔に。

父の死をきっかけに3姉妹と異母姉妹のすずが同居を始めるってストーリー。

それだけ。ただそれだけ。

姉妹はそれぞれが生きていれば抱えるであろう悩みを抱えていて、とんでもなく苦悩しているわけではない。大どんでん返しもない。

ただ淡々と2時間経っていく。

と書くと、すっごく退屈にしか思えないが、全くもってそんなことはない。

僕にとって、創作作品で最も重要視してるのは、いかに人物がないがしろにされずに、丁寧に描かれているかということで、その点においては満足すぎるくらいに、4姉妹の人間くささが描かれていた。

だからこそ、一挙手一投足、すべての行動が観ている側にとって納得できるもので、あまりにもすんなり受け入れることができるために、あっという間に時間が経ってしまった。普通の4姉妹の生活、まるで見てはいけないものをのぞいているような感覚。

普通に始まって普通に終わるために、普通にこれからも生活が続いていくんだろうなあ、もうちょっとみてみたいなあという、むしろもうちょっと見ていたいような物足りなさすらあるくらい。

さすがドキュメンタリー出身監督。

余談だが、広瀬すずには直前までセリフが教えられていなかったとのこと。有名な話だけど。

下手に役を意識させないという目的だったんだろうけど、この演出がばっちりハマってましたね。でもって、それをカバーしきった3姉妹の演技は流石過ぎる。