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ブライアン・ヘルゲランド監督。主演、チャドウィック・ボーズマン。
黒人と白人が同じ場で野球をする。。。そんな当たり前のことが、当たり前ではなかった時代があった。しかも、それはわずか70年前のこと。。。
この作品は、後に「当たり前」となる、当時は「異端」とされていたことに挑んだ人々の物語である。
唯一の黒人メジャーリーガーであるジャッキーに、ニガーと罵声を飛ばす大人達。それを見ていた子供は、父親に倣って同じくニガーと叫ぶ。
そんな、「当たり前」だけど、「異常」なことを変えようとする黒人初のメジャーリーガー、ジャッキー・ロビンソンは、当時からしたらまさに異端者であろう。
多くの民衆は、そんな異端者を受け付けることが出来ず、容赦なく排除しようとする。
そんな民衆に自身を受け入れさせる手段はただ1つ、何をされても我慢する勇気だけであった。
その勇気1つで立ち向かったジャッキーの姿は、少しずつ周囲を変えていく。
そして、最後のパイレーツ戦。試合を決めるホームランを打ったジャッキーに、ニガーなどと罵声を飛ばすものはおらず、ピッツバーグの人々は拍手をもって、ホームに迎え入れるのだった。
民意から外れたことを主張するのはとても難しい。平穏を乱そうとする異端者は即座に善良な市民によって締め出される。(リーガルハイで似たようなセリフ聞いたことあるなあ。。。)
ジャッキーはもちろん、ジャッキーと契約を結んだ、オーナーのリッキー、ジャッキーを最初から受け入れ、肩を組むことで民衆を黙らせたリース、記者として、スタンドで共に戦い続けたスミスも、民衆と戦い、自らの信念を貫いた人たちだろう。
信念の強さが違うからだろうか、上記の人たちは殿堂入りするなど、球史に名を残す活躍をしている。それが本当によかった。
私自身、人種差別をする人間は大嫌いで、冗談でもそういうことを言う人は許せないなと思うのだが、果たして、当時でも、この信念を貫くことが出来ていたのだろうか。また、民意に流されて、自身を曲げてしまっているところはなだろうか。そう考えさせられる作品だった。